天井埋込型エアコンも近年、普及してきました。長方形タイプと正方形タイプでは構造が違います。正方形タイプは送風にプロペラファンを使用していますが、長方形タイプはシロッコファンが使用されています。ここで取り上げている長方形タイプには送風の仕方で、1方向型と2方向型がありますが、吹出口の数以外に構造的には大きな違いがありません。

分解前の準備

エアコンの分解には脚立もしくはそれに代わる台は必須です。家庭用壁掛エアコン以外は、やたらとネジの数が多いので、できれば電動ドライバーも準備した方が作業がはかどります。また、埋込型エアコンの場合は電源は内部配線でありコンセントにつながれていることはないので、作業前に必ずサーキットブレーカーを落としてください。

手順1.カバーパネル及びエアフィルターの取り外し

エアコンの中央に大きめのパネルがあるので、これを外します。フックで引っ掛けてるいだけなので、スライドさせてどちらかにずらせば取り外せます。パネルには落下防止用の鎖が付いていることが多いので、パネルを取り外す前に取り外しておいてください。フィルターは1枚当たり2か所程度で留められています。大きなエアコンはパネルが複数あるいので、それぞれロックを外して、エアフィルター本体を取り外してください。

手順2.ルーバー用配線の取り外し

メインパネルにはルーバーが取り付けられています。これはサーボモーターで作動させているため、電気配線で接続されています。このリード線のコネクタを予め取り外しておいてください。

手順3.メインパネルの取り外し

本体のカバーパネルを外したら、メインパネルを取り付けているボルトが何カ所かに出てきているので、これらを外します。業務用エアコンの場合は重量があるので作業は複数で行った方が良いです。また、家庭用の場合はネジが見えないようにきれいに隠されている場合があるので、見当をつけて探してください。

手順4.電装部品の配線の取り外し

電装ボックスを確認して、この後取り外すドレインパンの邪魔になっている配線は全て外れるようにコネクターを抜いてください。必要であれば電装ボックスごと取り除いても構いませんが、組立時に困らないように写真を撮っておいうた方が良いと思います。

手順5.ドレインパンの取り外し

ドレインパンを取り付けているネジを緩めて取り外します。ドレインパンは冷房使用時に結露した熱交換器の水の受け皿ですので、夏場に作業する場合は水が溜まっていることが多いです。取り外すときはパンが傾かないように注意して平行状態を保ったまま、真下に卸すようにしてください。たまっている水はカビや雑菌で汚れているので、床にこぼしてしまうと大変なことになります。注意してください。

手順6.ファンカバーの取り外し

プラスチックで円筒形のシロッコファンカバーを外します。ツメだけで留められている場合とネジで留められている場合があるので、状態を確認して取り外してください。

あとはシロッコファンの取り外しですが、取り外さなくても洗浄は可能です。シロッコファンを外す場合は取り付けているモーターなどハウジングごと取り外さなくてはならないので、あまりお勧めしません。どうしても外してクリーニングする場合は複数の人数で作業を行ってください。ここに使われているモーターは重量物です。誤って落下させると間違いなく壊れます。

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