台所のお掃除は換気扇の油と排水口のぬめり
ハウスクリーニングの中でも最も身近なもののひとつが台所です。台所は食品を毎日扱う場所だけにいつもきれいで清潔にしておきたいと誰もが思います。ここでは、そのための台所用の洗剤について説明します。台所の汚れにはどんなものがあるでしょうか?まずは、汚れの種類を区分してから、それぞれの汚れを落とす方法を説明します。
台所の汚れ
台所の汚れは大きく3つに区分できます。
- 蛇口、シンク周りの水あか
- 排水口の雑菌やぬめり
- レンジ、換気扇の油汚れ
蛇口、シンク周りの水あか
水アカは浴室ほどはひどくはないと思いますが、茶渋や醤油などの調味料がこびりついて変色していることがあります。水アカだけであれば酸性洗剤を使えばきれいにすることができます。
酸性洗剤は、長く放置すると金属やガラスが焼けることがあるので、使用した後は必ず水で流し、洗剤をふき取ってください。茶渋などで変色している場合は、研磨剤入りの洗剤を使えばきれいになります。このとき、素材によってはどうしても細かなキズが付くことがありますので、注意してください。
排水口の雑菌やぬめり
排水口は漂白剤です。これほど効果的な洗剤はありません。擦ったり、磨いたりすることも必要ない場合もあります。漂白剤を水で薄めて排水口に垂らしたり、溜めておくだけでも十分な効果が得られることがほとんどです。欠点は、臭いですね。気にされない方にとっては何でもないのですが、気にされる方は非常に嫌がります。数時間すればおさまるので、外出前とか就寝前に処置をしておけば、帰宅時、起床時には気にならないレベルまで下がっていると思います。
漂白剤の主成分は次亜塩素酸ナトリウムで、カビ除去用の洗剤とほぼ同じでやや濃いと思っていただければ良いかと思います。注意すべきは、塩素系洗剤ということです。水アカ取りに使う酸性洗剤と混ぜると有毒ガスが発生して危険です。最悪、死に至ることもあるので、絶対に混ざらないようにしてください。どちらの洗剤も使用後は水道水で十分、洗い流すことを忘れないでください。
できれば念のため窓を開けて洗浄作業をする等、万が一に備えるとともに、異常を感じたら外に避難することも考えておいてください。ちょっと大げさに書いて脅してしまいましたが、要は甘く考えないで欲しいということです。
レンジ、換気扇の油汚れ
キッチンの最後は最も手ごわい油汚れです。特にガスレンジの五徳やレンジフードの換気扇(シロッコファン)は強敵です。「敵を知り己を知らば百戦危うからず」と孫子の兵法にも書かれています。まず、敵である油をよく知ることが重要です。
油は空気に触れた表面から固まっていきます。そして温度が低いと固まり、温度が高いと柔らかくなります。酷い油汚れをおとすには、表面がすでに固くなっているのであれば、ヘラ(ケレン)かプラスチックのカードなどでできるだけ削り落とします。
表面が固まっているだけであれば、ある程度きれいに取れます。次に油専用洗剤をできれば高温にして表面に塗布します。五徳の場合はつけ置きにした方がより効果的です。そしてもう一度、ヘラなどで表面をこすりながら汚れを落としていきます。最後はウエス(タオルや雑巾)で拭き取って、終了です。
仕上げはウエスを水で濡らして、何度かウエスで拭いてあげてください。もし、五徳の汚れが取れない場合はマイナスドライバーやカッターナイフで削る方法もありますが、力の加減が難しくコツがあるので、けがをいないように十分気を付けてください。
浴室のお掃除は水垢とカビと排水口の臭い
ハウスクリーニングの中でも最も身近なもののひとつがお風呂です。浴室は毎日、体や髪の毛をきれいにするところだけにいつもきれいで清潔にしておきたいものです。ここでは、そのためのバス用の洗剤について説明します。お風呂の汚れにはどんなものがあるでしょうか?まずは、汚れの種類を区分してから、それぞれの汚れを落とす方法を説明します。
浴室の汚れ
浴室の汚れは大きく3つに区分できます。
- 蛇口、浴槽、壁、床全般の水アカ、湯アカ
- 排水口、エプロン内部の雑菌やぬめり
- 壁、天井、目地部分を中心としたカビ
蛇口、浴槽、壁、床全般の水アカ、湯アカ
浴室の水アカ、湯アカはいろいろな成分が含まれています。水そのものに含まれているカルシュウム、身体をこすったときに出る皮脂汚れや汗、石鹸やシャンプーなどの洗剤も洗い流されずに残留してしまうとアカになります。台所と違って厄介なのは、浴室全体の面積が広く、水勾配が少なく、1日何回も使うことがないため、何もしなければ常に濡れた状態となり、湿気が多く湿度が高くなるということです。後で出てくるカビとともに、汚れの温床となりやすく、掃除の苦手な方にとっては、大敵といえると思います。この汚れは一度ついてしまうと落とすのも大変です。使用する洗剤は1種類ではだめで、皮脂汚れやシャンプー、石鹸にはアルカリ性洗剤を使用し、水垢そのものには酸性洗剤を使用します。
排水口、エプロン内部の雑菌やぬめり
排水口には漂白剤を使用します。これが最も効果的な洗剤です。システムバスの排水口はいくつかの部品が組み込まれています。これらを全て取り出して分解した状態で薄めた漂白剤のなかに浸してつけ置きしてください。10分ほどでかなりきれいになるはずです。汚れが残っている場合は、それを繰り返すかブラシやスポンジで磨いてください。余程、長期間ほったらかしにして素材が傷んでいない限り、予想以上にピカピカに復活すると思います。排水口も漂白剤を垂らして放置しておき、あとでブラシできれいにしてください。エプロンの中も基本的に漂白剤ですが、シャワーホースを使って内部の汚れを水で洗い流したのち、漂白剤を振ってください。同じように一定時間放置したら、シャワーの水圧をできるだけ強くして洗い流します。奥の方は柄の長いブラシや洗車ブラシなどを使用すれば、かなりきれいにできます。気が済むまで何回か繰り返して下さい。
手ごわい・触りたくない
綺麗好きの方でも排水口は苦手という方がいます。流し台でもお風呂場でもそうです。あのヌメヌメした感じと吐き気がしそうな臭い。シンクでは食べ物の腐りかけたカスが、浴室では髪の毛やらが絡んで、目を背けて、鼻をつまみたくなるような場所です。毎日、欠かさず掃除をしていればそんなことにはならないはずですが、どうしても無理な方には無理なんでしょうね。
洗剤は漂白剤
使用する洗剤は、漂白剤が最も効果的です。市販ではハイターとかブリーチという名前で売られています。中身は塩素系洗剤で、次亜塩素酸ナトリウムという成分がカビなどを除去してくれます。カビキラーやカビハイターと成分は同じですがやや強いので効果は大きいです。クリーニングが苦手な方は、バスやキッチンを使用し終わった後に漂白剤を撒いて、そのままに放置するだけでも十分きれいになります。
きちんと分解
洗浄するときは、できるだけ細かく分解しましょう。排水口の中になにも部品がなくなるまで外し切ります。外した部品は漂白剤でつけ置き洗いします。ほっとくだけで汚れのほとんどは取れます。取れなかった汚れはもう一度つけ置きするか、またはブラシ等で落としてください。頑固な汚れも意外に取れますので安心してください。排水口の中はブラシで磨いてきれいにしてください。なかの水が透き通るまできれいにしましょう。排水口のなかもつけ置きは有効です。面倒な方は、洗剤を垂らして軽くかき混ぜ、30分ほど放置します。一晩おいといても構いません。是非、挑戦して苦手な排水口を克服してください。
壁、天井、目地部分を中心としたカビ
カビはまず水で洗い流します。落ちなかったカビは浴室用の洗剤で普通に擦って落とします。それでも落ちなかったカビを専用洗剤で落とします。使うのはカビキラーで十分です。カビを落とすときに注意して欲しいのは、必ず時間を置くということです。どの洗剤でもそうですが、洗剤を使用してから効果が表れるまでに時間がかかります。即効性のものもないことはないのですが、カビキラーの場合は普通に5分10分はおかないと効果が現れません。例えば、その日最後に浴室を使用した後、カビの付着した部分にカビキラーを吹き付けて放置する。これを数日繰り返すだけでも劇的にきれいになります。是非、お試しください。