エアコンをご自身できれいに洗浄しようとした場合、外観の部分とフィルターくらいしか、ほとんどの方が手を出せません。内部の熱交換器のフィンや送風用のファンは業者に頼むのがベストですが、それでもDIY的にご自分でされる方がいます。予算が出せない方とDIYが好きな方がこれに該当します。そんなときに便利かもしれないのがエアコン用スプレー洗浄剤です。今回はエアコン洗浄スプレーの説明です。

エアコン洗浄スプレーの種類

種類も分け方がいろいろですが、まずは洗浄できる場所で区分してみます。ほとんどのスプレーは熱交換器のアルミフィン用です。ほこりの侵入を防ぐフィルターを取り外したときに見える金属の薄い板が何層にもなっている部分です。この部分はもともとドレインパンという受け皿が下にあるので、洗剤や水を流しても受け止めてくれるので養生をする必要が少なく、普及しているのです。数はすくないですが、一応、シロッコファン用のスプレー洗剤も存在します。養生用のパーツがセットになっているので、ちょっとだけ本格的に洗浄できます。

成分で分類すると界面活性剤、エタノール、抗菌剤、消臭剤、香料、防カビ剤、電解水など様々で、液性は中性化かアルカリ性です。

エアコン洗浄剤の使い方

フィン用のスプレーはほとんどが噴射するだけで完了します。乾燥にはエアコンを作動させる方法ともともと速乾性で自ら揮発してくれるものがあります。一部の商品では水で流すたいぷのものや、リンス用のスプレーが同梱されているものもあります。メーカーも差別化を図って、お客様が少しでも簡単に、または少しでも満足できる形で洗浄できるように工夫しています。

エアコン洗浄剤のメリット

洗浄スプレーの利点は何といっても価格です。業者に頼めば、どんなにいい加減な作業(失礼)しかしない業者でもクリーニングにかかる費用は5000円を下回ることはないと思います。通常であれば、キャンペーン中でも1万円くらいはしますし、ぼったくり業者(またまた失礼)であれば1万5千円とか2万円以上のところもあります。それがわずか数百円で足りるのですからこの長所は大きいです。

その次は、手軽さですね。専門店に注文するには電話をかけて見積もりをして日程を調整して、やっと実際の作業に入れます。その間も立ち合いは必要ですし、少なくとも1時間以上は拘束されます。それが、スプレー式洗浄剤であれば、早ければ10分程度ですべての工程を終了させることも可能となります。その作業もフィルターを外してフィンの部分にスプレーをかけるだけですから、誰でも簡単にできる手軽さです。

洗浄スプレーの危険性とデメリット

メリットだけを見るといいことずくめですが、いろいろな落とし穴があります。まずは絶対に次のことだけは守ってください。

  1. 製品に定められた用法で使用する。
  2. 汚れや臭いが酷い場合は使用しない。

この2つだけでも守っていただければ、思ったほどきれいにならなくても、少なくとも危険性だけはありません。逆に言えば、この2つを守らなければ非常に危険です。絶対にご自身での洗浄は諦めて、専門業者に依頼してください。

我々が洗浄する場合は、強力な洗剤と10リッター前後の水と高圧洗浄機を使用します。それでも100%汚れを落とすことは不可能です。それを貧弱な圧力の小さなボトルひとつで賄おうということがそもそも無理な話です。汚れやカビが落ちないところは香りでごまかそうと香料が含まれています。ちょっと考えればわかりますがスプレー洗剤で汚れやカビをある程度、浮かせることはできますが、その汚れはどこにいきますか?水などで流さない限りエアコンの内部にとどまります。速乾性とかいってもカビが蒸発するわけではありません。排水口から屋外に排出するには大量の水がどうしても必要になります。

したがって、汚れがさほど酷くないうちは、スプレーでもある程度きれいにはなりますが、臭いがしてきた時点で内部のカビはかなり進行しているので洗浄スプレーでのクリーニングはやめた方が賢明です。最悪、エアコンを作動させたとき中途半端に分解されたカビや雑菌を部屋中にまき散らすことにもなりかねません。実際、そのようになって部屋に入ることもできなくなったり、気分が悪くなって病院に行かれた方もいらっしゃいます。このように洗浄スプレーで汚れがきれいに落ちない位なら良いのですが、最悪の事態に発展させないためにも心配な方は最初から専門業者に依頼してください。

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