お掃除ロボットとは
フィルター自動掃除機能を「お掃除ロボット」ともいいますが、どちらかというと「ルンバ」のような掃除機を指してつかうことが多いので混同しないようにしてください。エアコンに話をもどしてフィルター自動掃除機能は、お掃除ロボット「機械」がエアフィルターの埃を取り除いてくれるものです。
高価でも効果がない余計な機能
お掃除機能付きエアコンは、松下電器が2005年に販売を開始しています。発売当初は10年間メインテナンスフリーの夢のようなエアコンとしてもてはやされましたが、今では夢は夢でも、悪夢以外の何物でもありません。
「フィルター自動掃除」逆に言えば、フィルター以外は何も綺麗にしてくれません。購入された方の中には、販売店の店員にこのエアコンを買えばエアコン清掃は必要ありませんと言われた方もいるようで、その時の店員さんの知識のなさに驚かされますが、メーカーがメインテナンスフリーと謳っているので仕方ありません。
善良な消費者にとっては、詐欺被害も同然といっても過言ではありません。年数回ですむ簡単なフィルター掃除に、数万円も料金を払わされているわけです。考えてください、エアコンのパネルをあけてフィルターを2枚(通常)取り出し、掃除機でほこりを吸って元にもどす。3分くらいですか、慣れれば2分、要領の悪い人で5分、掃除機を出して、電源つないで、掃除機を片付けると全部入れても、10分以内で終了します。
これを年10回もやれば十分でしょう。一応、取説上は2~3週間に1回ですが、そんなに頻繁でなくてもよいと思います。エアコンは使用してない時期もあるので、年間数回、多くても10回くらいの計算が妥当かと思います。それで、クリーンな状態がずっと維持できますが、自動掃除機能でほったらかした場合は実績上5年持てばよい方で、通常2~3年、早ければ1年後でもほこりだらけになります。
また、お掃除機能付きはエアコン本体に複雑な機械が取り付けられており、クリーニングするためにはそれらの機械と電気配線をほとんど外さなければなりません。したがってクリーニング料金は、通常のエアコンの1.5倍から2倍かかるのが普通です。
たった10分のフィルター掃除を免除してもらうために、高い料金をはらってエアコンを購入し、クリーニングに倍の料金を支払わなければならない。悪夢以外の何物でもありません。そして、いまだにメーカーも販売店も自らの利益を守るため真実を公開せず、この詐欺まがいの販売行為が繰り返されています。
フィルターの効果
では、フィルターは何のためにあるかというと、その奥にある熱交換器のアルミフィンへの埃の付着を抑えます。フィルターの機能は完全ではありませんので、時間の経過とともにフィンに付着するホコリは確実に増えていきます。
これが、お掃除エアコンの場合は更に悲惨です。最初の半年、1年はせっせとホコリを取り除いてくれますが、いずれ機能が衰えホコリの堆積が始まり、その量は累進的に増えていきます。お掃除機能の複雑な構造がホコリのたまり場を作り、余分な電気部品や回路が静電気を発生させることで、どんどんホコリを集めるようになるのです。
クリーニングの必要性
お掃除機能があると油断心してフィルターの掃除を怠りやすく、仮に、フィルターを自分で掃除することがあっても、お掃除ロボットやその奥のフィンまではとても手が回りません。こうなると専門業者による分解洗浄以外に、方法はなくなるのです。
その前にもっと大事なことを忘れてました。エアコンのクリーニングはホコリよりもカビの除去が大事です。お掃除ロボットはホコリに対して多少効果があるかもしれませんが、カビに対しては無防備です。冷房を使うとエアコン内部は必ず結露し、その湿気のためにカビが発生します。健康のためにもエアコンのクリーニングを定期的に行ってください。